愛犬がご飯を食べない?食が細い犬たち。
犬の苦手なものを克服するトレーニングや行動を教えるトレーニングをするときに、モチベーショナルトレーニングに欠かせないのが犬たちのモチベーションとなるトリーツ(食べ物)です。
ですが本来生きるために必要なトリーツが、犬によってはまったくモチベーションにならないということも良くあります。
■与えてもご飯を食べない
これは私的な感覚ですが、数年前に比べ、ご飯をしっかり食べられない、食が細い子が増えているように思います。
単にグルメになりすぎて、好き嫌いで食べないという子が大半ですが、それ以外にもそもそも食が細くやせていて、満足に規定の量を食べられないという子もいます。
「犬であれば食べることが大好きなのが当たり前」
そう考える人も多いかも知れませんが、実際に犬でも食の細いやせがちな子もいます。
自分の愛犬がご飯を食べないとなったとき、それが好き嫌いによるものなのか、それとも根本的に食が細い子なのかというのはしっかりと見極めながら対応していくことが必要です。
■単なる好き嫌いかどうかを見極めるために
「犬がご飯を食べない」というご相談を受けたとき、またはなにか別の問題を改善するためにトリーツの価値を上げるために、ご飯を意欲的に食べることができていないようであれば、同じアドバイスをさせていただき、食事管理に取り組んでいただくことがあります。
苦手なものへの感情を変えたり、行動を教えて行くときに、トリーツがモチベーションとなるかどうかはとても重要なことです。
ご飯を意欲的に食べられない子にとっては、トレーニングの際に使うトリーツの価値があまり高くない状態なので、まずは普段の食事をしっかりと意欲的に食べられるようになるところから取り組む必要があるのです。
1回のご飯を与えておく時間を3分として、それ移行は残していても片付けてしまいます。
飼い主さんが与えたタイミングでしか食べられないことを伝えていくためです。
置きっ放しにしていると、それはいつでも自分のタイミングで食べられる物として、価値の低いものになっていってしまいます。
また、せっかく3分で下げてしまっても、何度も与える機会があれば「どうせまた出てくる」と、食べる意欲を失わせてしまいます。
成犬であれば朝晩、または1日1回、と決めているタイミングでのみ与えるようにしていくことが大切です。
もちろんこの食事管理の取り組みをはじめたら、一旦それまで与えていたおやつなどのご飯以外の食べ物は一切与えないことが重要です。
缶詰やふりかけなど、トッピングをしていたのであればそれも一旦なくしてしまいます。
そしてその取り組みをしっかりと記録すること。
これが一番重要です。
朝に残したときには夜は食べているなとか、3日目移行は食べるようになってきたなとか、変化をしっかりと把握することができるというのが飼い主さんにとっても、取り組んでいる成果を感じられるものになります。
ひとまずこの取り組みを2週間試してみて、過度なストレスなどがない状況で生活しているにもかかわらず、食べ付きが改善されずにやせていってしまうようであれば、元々食が細いか、なにか病気などが絡んでいるということも考えられます。
獣医さんに相談してみることが必要な場合もあるでしょう。
いずれにしても、愛犬がどんな状態にあるのかをしっかりと観察できるのは、飼い主さんだけです。
好き嫌いなのか、根本的に食が細いのか。
これは家庭での取り組みで確認できますので、気になる方はぜひ参考にしていただければと思います。