母犬から仔犬を離す時期と仔犬の脳の発達。

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母犬から仔犬を離す時期と仔犬の脳の発達。


■動愛法改正による日数の引き上げ

先日行われた青森県動物取扱責任者講習で扱われた内容の中にも、母犬から仔犬を離す適正な時期についてというものがありました。

動愛法(動物愛護管理法)の内容で改正されたことの中に、母犬から早期に仔犬を離すことでの発達上の問題や、問題行動の原因になるとして、2013年9月1日から、生後56日を経過しなければ販売のための展示や引渡しが禁止となりました。

生後56日に満たない子犬は購入できないし販売できないとうことです。

ですがこれはとても大きなことで、販売業者からしてみると仔犬を長く母犬の元に置くことで様々なコストがかかることなど、一気に改正することは難しく、猶予期間が設けられています。

今がまさにその最中なのです。

「平成28年8月いっぱいまでの3年間は制限月齢を生後45日とし、その後は新たに法律で定めるまでの間は生後49日とする」という但し書きがついていました。

49日以降ということは7週齢以降になります。
これがどれほどの成果をあげることになるのかととその変化を興味深く見守っています。

必ずしも成果を得られるであろうと確信を持てないのは、多くのペットショップが自家繁殖をしているわけではなく、出産された場所から必要な日数を経て移動をしてきてショーウィンドウに並んでいるからです。

「販売できる日数=母親から離した日数」ではなくなる可能性も十分にあります。

■母親から引き離す時期によって与えられる影響

なぜ「生後7週齢」以降がボーダーラインになっているのかというと、これは科学に基づいた統計がすでにあるからです。

生後4~6週で母親から引き離されて引き取られた犬は、攻撃性や恐怖を感じやすくなり、7~9週齢で母親から引き離され引き取られた犬は、攻撃性や恐怖に対してのポイントが少なかったというものです。

生後3~7週の社会化期前期といわれる期間は母親のそばで、社会の様々なものに慣れていくためにとても重要な時期です。

この時期に不安や恐怖などのストレスを経験させてしまうことは、その後の7~8週にくる脳の発達の臨界期に良くない影響を与えてしまうのです。

3~7週までは母親の元で兄弟たちと共に、安心できる環境のもとさまざまなものに慣らしていくことが、心身共に得られる健やかな成長と、問題行動の予防となるのです。

■生後8週齢からの変化

7~8週齢、この時期になると野生の母犬たちは子どもを置いて巣穴を頻繁に離れたり、仔犬が巣穴や母犬を安全基地としながら自分の世界を広げて外へでていくようになります。

親場慣れの準備が始まるのです。

この時期から、それまで感じることがなかった警戒心や恐怖心が芽生えてくるようになります。

それは野生下で身の安全を守るために必然的なもので、健全な発達です。

例えば巣穴から出かけていき、熊などの外敵に出会ってしまったときに、恐怖心や警戒心を感じなければ逃げることができません。

イコール、生きぬいてはいけないのです。

なので必要があって、必然的に怖い物ができてくる時期なのです。

同時にこの時期は脳が最も発達する時期ですので、強い恐怖体験をさせてしまうことは、一生のトラウマになってしまうこともあるので、家庭犬として暮らしていく子たちにとってはさらに大切に、社会化(人間社会の様々なものや状況に慣らす)を進めていくことが必要です。

■生後4ヶ月までに。。。

ひとつの目安としてあげられるのが、生後4ヶ月までの社会化の取り組みです。

生後4ヶ月までに人間社会の様々なものに、できるだけ多く良い印象を持ってもらえるよう経験を積ませてあげることです。

「4ヶ月までに100人の人に会わせる」ということを目標に掲げるインストラクターもいるほどです。

人だけでなく、車や他の動物、掃除機やドライヤー、工事現場などで聞こえる音、トリミング台や診察台などの高い台の上、体の隅々まで触らせてくれること、などなどあげるときりがないのですが、これ以上もうなにもない!というくらい人間社会のいろんなものに慣らす経験をさせてあげたいのです。

そう考えると、仔犬に手間がかかるというのがとても良く理解していただけるのではないでしょうか?

ただし、日本犬に関しては早熟なため、脳が大人になるのが早いので、生後4ヶ月までを目安にできません。

生後3ヶ月~3ヶ月半までを目安にして社会化を進める必要があります。

母犬から離す時期、そして家庭犬として迎えてから生後4ヶ月までにどれだけ社会化を取り組めるかが、とても重要だということをたくさんの人に知ってもらえたらと思います。

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