犬のしつけに困ったらまずは散歩をすればいい!!
青森のドッグトレーナーFULFILLのタナカアカリです。
犬と暮らす人の生活は様々で、家庭によって犬たちのお散歩の機会や時間も様々です。
「ペットショップで小型犬はお散歩しなくていいですと言われました。」とか、「冬は寒いし雪が積もると歩きづらいのでお散歩はお休みしてます。」とか、しつけ相談にいらっしゃる飼い主さんのお話から何度聞いたことでしょう。
行動問題の予防や改善のためにお散歩がどれほど効果があり価値があることかここでは「犬の散歩の5つのメリット」として説明していきたいと思います。
Contents
■メリット①犬のエネルギー発散
人間の子どもと同じように体を動かしてエネルギー発散ができることは、犬の満足度に直結します。
「疲れた犬はいい犬だ」といわれるくらい、犬たちにとっての運動欲求を満たすことは行動問題の予防に繋がるのです。
余計なお仕事(いたずら)にエネルギーが向かないよう、適切なお散歩という行為で満たしてあげる必要がありますね。
■メリット②ストレスマネジメント
お散歩は犬が満たされストレスを減らす行動、「匂い嗅ぎ、噛む、熟睡する」のうち「匂い嗅ぎ」と「熟睡」の2つにつながるとても重要なものです。
人間もそうなのですが、朝の脳はセロトニンなどの落ち着きホルモンが出づらく、活発で落ち着きづらい状態にあります。夜に向かうにつれて徐々に落ち着き安いホルモンが分泌されていくので、特に朝のお散歩は重要と言えます。
日中のお留守番も落ち着いて過ごすためにも朝のお散歩は重要なのですね。
エネルギッシュな子であれば、朝1時間の散歩をすることでその日一日を穏やかに過ごす手助けとなります。
「どうしても1日2回も散歩にでられない!」という方は朝の時間にしっかりたっぷりと出してあげることをオススメします。
同時にいろいろな刺激に慣らす社会化にもつながり、犬にとって楽しみの機会をつくることにもつながります。
■メリット③抑制の意識を持たせることができる
抑制とは「物事をあきらめたり、我慢した方が得だ」と犬が理解することです。
人と一緒に暮らしやすい犬たちは、抑制されることに慣れてくれているほうが問題が起りづらく、良い関係でいやすいのです。
お散歩中、他人が好きな子であれば他人へのご挨拶。犬が好きな子であれば他犬へのご挨拶、道ばたの匂い嗅ぎなど、お散歩中は犬たちの楽しみとなるような刺激にたくさん出会います。
犬が何か興味のあるもの、近づきたいものに出会った時に、そのままリードを伸ばしついていき叶えるのではなく、必ず1度リードを止めて抑制の意識をつけていきます。
オスワリやアイコンタクトを指示でできたり自発的にできた時に、合図で人の許可の元、望んでいることが得られるようにしていきます。
「物事をあきらめたり、我慢した方が得だ」という学習の機会にもお散歩は有効なのです。
■メリット④飼い主の魅力を上げる
さきほどの抑制の意識とと関連するのですが、飼い主の許可のもとしたいことや得たい状況が得られるということで、「物事は誰が管理しているのか」を犬が理解しやすく、飼い主がリーダーシップ取りやすくなっていきます。
「般性強化子」というのですが、ひとつのものを介していろんな良いことが得られるとそのものの魅力は高くなります。
例えば私たち人間にとての「お金」がそう言える物なのではないでしょうか?
「お金」を通じてほしいものや食べたいものを得たり、したいことを体験できたりと望みを叶えることができるので、「お金」は人にとって魅力的なのです。
では犬のほしい物、得たい状況を飼い主さんが握っていて、飼い主さんを通して望みが叶えられると犬が理解していたらどうでしょう?
飼い主の魅力があがり、この人の言うことを聞きたい!となっていきます。
飼い主さんとの良好な関係作りにも有効なのですね。
お散歩自体が好きな子であればお散歩に連れだしてくれる飼い主さんの魅力は上がりますし、お散歩中に他人や他犬へご挨拶の許可をくれたり、匂い嗅ぎの許可をくれる飼い主さんはさらに魅力的な存在になっていきます。
■メリット⑤飼い主の言うことをきく習慣ができる。
お散歩中の犬の望んでいることに許可を出すために、飼い主は毎回犬に対して指示を出すことを習慣にしていく必要があります。
飼い主の言うことをきくことが毎日のお散歩の中であたりまえに行われると、飼い主の言うことをきくことが習慣化されていきます。
さらにお家の中でできることが当たり前にお外でもできるとは限りません。
いろいろな刺激の中で指示をきくことができるということは、犬の問題行動やトラブルの予防にもつながるのです。
■まとめ
いかがでしたでしょうか?
私たちドッグトレーナーはしつけ相談があった際に、犬のエネルギー発散のためのお散歩ができないという飼い主さんにたいして、「それでは問題は改善しません」とまではっきりお伝えすることもあります。
それほど、犬にとってのお散歩はとても重要なものなのです。
今一度、愛犬とのお散歩タイムを見直してみてくださいね~