「犬がインターホンに吠える」を科学する。

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「犬がインターホンに吠える」を科学する。

しつけの相談で多いのがこの「インターホンに吠える」というお悩みです。
元々は犬にとって何の意味も持たなかったインターホンの音。
いつしか吠えるようになってしまったというお話は多くのご家庭で起っているようです。

ではこの、犬が「インターホンに吠える」という行動を、どのように学習したのかをひもといて行くところから始めましょう。


■感情のルール、古典的条件付け

インターホンの音は元々は犬にとって何の意味も持たないものでした(中性刺激と呼ばれる)。
なのではじめは「おや?なんだ?」というような見る、気にするという程度の反応しか示さないのです。

そこから、インターホンの音がなると来客が現れるということを犬が認識するまでにはそう長くかかりません。

多くの犬にとって自分の安心できるスペースに知らない人が進入してくることは不安や恐怖を感じやすいものです。

「おや?なんだ?」というところから、「インターホンが鳴ったら不安な侵入者がやってくる!」と嫌な印象が条件付いていきます。

そして実際に来客が来ない場合でも、インターホンの音を鳴らすだけでそれに反応して吠えるということが起るのです。(古典的条件付けといいます)

ここまでが犬たちがインターホンに対する「嫌な感情を持つ」過程です。

では「吠える」という行動はどのように学習されていったのでしょう。

■行動が増える仕組み、オペラント条件付け

犬が不安な対象に対して吠えるという行動は生得的に出やすいものなのですが、毎回インターホンに吠えるという犬たちは「吠える」ことが自分の望むことにとって有効な手段であると学習しています。

ここではオペラント条件付けという学習の手続きが起こっています。

これはインターホンが鳴った時に「吠える」という行動が強化されている状態です。
(強化→その行動が増える)

行動が強化される方法は2つ。

①その行動(吠える)の直後に、その犬にとって良いことが現れる。
②その行動(吠える)の直後に、その犬にとって嫌なことがなくなる。

インターホンに吠えることが強化されている多くの家庭では、吠えている犬に声をかけたり抱き上げたりと、犬にとって飼い主の関心が得られるという良いことが起っています。

さらに、宅配便や回覧板など、用事を済ませてすぐに立ち去ってしまう来客など、犬が吠えている最中に出て行くということも多く犬にとって不安な侵入者が出ていくという、嫌なことがなくなるということが起っています。

行動を強化する方法の①も②も両方起こっていることが多いのです。

犬が「インターホンに吠える」という行動を習得するためには、感情のルール(古典的条件付け)と行動の強化(オペラント条件付け)という2つの手続きが行われていたのです。

この仕組みを理解するとインターホンに吠える犬への適切な関わり方やトレーニング方法が見えてきます。

次回はそのトレーニング方法についてご紹介していこうと思います。

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