犬のスペースとトイレのサイズ、十分な広さがありますか?
愛犬を家庭に迎えた時に社会化や飼い主さんとの関係作りと合わせて、すぐさま取り組みたいのが犬たちの過ごすスペースの環境を整えることです。
トイレトレーニングにも重要な犬たちのスペースづくりにはいくつか気をつけたことがあります。
トイレのことを言うと、犬たちにとってはそもそも「トイレ」という概念はなく、自然界にはない物の上で排泄をするということは教えなければ出来るようにはならないのです。
最近ではブリーダーさんやペットショップなどでトイレトレーニングを済ませてから迎えられることも増えてきたようですが、家庭に迎えられ環境が変わると同じようにできるとは限りませんし、特に興奮や不安などのストレスは犬たちの排泄に影響しやすいのです。
一度家庭でトイレで排泄することを覚えても、生活環境、飼い主さんの関わりの変化によってトイレが崩れてしまうということも少なくはありません。
また、最近で様々な理由で成犬を迎える方も増えてきていますが、室内飼育が一般的に言われるようになったのはここ15年くらいの話で、排泄場所に関しても「外で」という方はまだ多くいらっしゃいます。
特別な場合は良いのですが、外でのみ排泄をする習慣のある成犬を迎えた際にも、気向上問題がなければ、高齢になってからの介護生活を視野にいれて室内排泄を教えてあげることをオススメしています。
ではどんなことに気をつけてトイレトレーニングや犬たちの環境づくりを進めると良いのでしょうか?
■犬たちに必要な十分なスペースとトイレのサイズ
「猫には高さ、犬には広さ」と言われるように、犬たちには十分なスペースが必要です。
これは犬の欲求を満たすためにも重要なのですが、トイレトレーニングをする際にもワンコの過ごすスペースの広さが十分であることが重要です。
どれくらいの広さがあれば十分なのかはトイレの大きさを基準に考えるとわかりやすいので、まずは適切なトイレのサイズについて説明します。
多くの飼い主さんが誤解されているのですが、トイレの大きさは体の成長と合わせて大きくしていくのではありません。
初めて犬を飼うという方が、ペットショップの店員さんのすすめで「小型犬はコレで大丈夫です」とレギュラーサイズのトイレと、その2つ分のサイズのサークルを購入されることが非常に多くあるのですがはっきり言ってそれでトイレは小さすぎますし、スペースも狭すぎるのです。
トイレトレーニングに取り組む犬たちにとっては的当てゲームのようなもので、的が大きいほど成功率は上がり、的が小さければ成功率は当然下がります。
「生活スペースをあまりとれない!」とレギュラーの小さいトイレを希望される方も多いのですが、小型犬の仔犬であっても最低ワイドサイズのトイレでなければ犬たちにとって優しくはないのです。
大型犬やどうしてもスペースが必要な子にはスーパーワイドというサイズの大きなトイレトレーをオススメしています。
上手にトイレで成功を重ねてトイレを覚え、どうしてもスペースの関係上トイレを小さくしなければならないという時は、はじめは十分な大きさで教え小さいものにサイズダウンしても良いでしょう。
それでも犬たちにとっては大きいサイズの方が優しいことに変わりはありません。
■犬たちに必要なスペースの広さどれくらい?
犬たちは外的から身を守るために自分の居場所を知られる排泄の場所を、寝床や食事をする場所から離したいという欲求があります。
なのでトイレとベッドでいっぱいのスペースは犬たちにとって優しい環境とは言えません。
最低でも必要なトイレのサイズの3つ分のスペースが必要です。
サークルの端にトイレ、その反対側の端にベッドを配置し、真ん中はフリースペースとして十分な広さが必要です。
余計な学習をしていない場合には、このように環境を整えるだけで成功率は上がっていきますが、自然な行動を取れない環境で過ごしていたり、排泄も食事も同じ場所でという積み重ねが多かった子は、排泄をさせない環境をつくるためにクレートでの待機の時間をつくり、排泄のタイミングで全面トイレになるようなサークルへ移動するなど、成功を積み重ねる管理がさらに必要になります。
トイレトレーニングにも大いに関係する犬たちのスペースの広さ。
今一度、お留守番などで過ごす際のワンコたちの待機スペースの広さを見直してみてくださいね♪