タナカ アカリ
・盛岡ペットワールド専門学校しつけインストラクター科を卒業後、青森県青森市「ほき動物クリニック」と「ドッグガーデン青森」で10年間ドッグトレーナーとして勤務し、2016年に独立。
・2019年8月、弘前に家族で移住。弘前市を拠点に、青森市・県南方面でも動物病院さまと提携いただきながら、セミナーやお話会、出張トレーニング、レッスンを行う。
・2020年1月、弘前市田町にFULFILLドッグサロンオープン。
カウンセリング、しつけ方教室、犬のようちえん、各種セミナーやイベントなど、活動を広げている。
・2022年1月、合同会社FULFILL設立。
■FULFILLドッグトレーナータナカアカリの略歴
・公務員の両親のもとに長女として生まれ、弟一人の4人家族の中で育つ。幼い頃から日本舞踊、英会話、ピアノと当時にしてはたくさんの習い事をさせてもらった。中でも日本舞踊は3歳から習い始め、中学になるころには名取をしないかと声をかけられるほどだったが、厳しい稽古が嫌でやめることに。
・核家族で両親が共働きだったため、生後数か月で預かりさん家庭に預けられ、両親の仕事が終わり迎えに来るまで、預かりさん宅で過ごすという生活が中学生のころまで続く。その時期その時期で預けられる家庭は変わった。
当時は「お家に早くかえりたい」というさみしい気持ちもあったが、いろいろな家庭で過ごすことで、家庭に対しての様々なイメージや理想の家庭のサンプルをたくさん経験することができた。
まさに「第二のお家」と呼べる家庭がたくさんあった。
・幼いころから動物が好きだったわけでもなく、家庭では金魚を飼っていた程度で、弟が小学生で私が中学生の頃に、弟の「獣医になりたいから犬を飼いたい!」の一声でシェルティーを迎えることになる。まさか弟が自動車開発、私がドッグトレーナーの道を進むなんて当時は考えもしなかった。
・幼い頃からバリバリのキャリアウーマンの児童福祉司だった母の影響を受け、家庭環境にめぐまれない子供たちの存在を身近に感じながら、将来は母と同じ児童福司として家庭環境に恵まれない子や、問題を抱えている子どものために役立ちたいと思うようになり、高校を卒業後は社会福祉学科のある大学に進学。
・大学進学もつかの間、「なにかおかしい!」と気づいてくれた両親が当時の彼氏に協力を得て大学1年生の夏に半ば強引につれていかれた精神科で精神病と診断される。症状は鬱ではなく「躁状態」。今でいう「双極性障害」だった。そのまま女性専用の隔離病棟に3か月間強制入院となる。まるで自分ではないもう一人の自分がいるような恐怖。この時期が自分史上最もつらい時期となった。その後退院してからも、「いつかまたおかしくなってしまうのではないか」という不安を抱きながら、精神薬を8年もの間飲み続けることになる。昔からエネルギー値が高く、自分の感情の抑えがきかないことや、周りの人と良好な人間関係を築けないことがコンプレックスだった。
昔の私を知らない人からは、そんな過去を話すと驚かれることが多いのですが、人ってこんなにも変われちゃうんですね~(笑)今はとってもHAPPYな人生を歩んでいます。
・大学に通ったりさぼったりを繰り返しているさなか、ホテルの和食レストランでアルバイトをしてサービスを学ぶ。ここで接客の楽しさを体感し、人に喜んでもらえる接客業は、自分の天職だと確信する。
・とはいえ大学にも通えずに状況で未来なんて見えない中、「大学に通わないんだったら専門学校にでも通えば?」という両親の言葉をうけ「なんとなく」ペットの専門学校に入学。専門学校時代は学業よりも飲食店でのバイトがとても楽しく充実していた。居酒屋での売り上げは毎月ナンバー1で、お店の社員さんやスタッフさんから、お客様からも大切に関わっていただき、そこでの経験も私にとってとても大きなものとなった。
・そんな飲食店でのサービス経験が功を奏して、地元青森の動物病院にインターン実習に行った際、翌年ドッグカフェ併設のトレーニング施設(後のドッグガーデン青森)をオープンすることを聞かされ、オーナーから実習の初日にも関わらず、リクルートをうける。新卒採用にも関わらず、サブマネージャーというポストをいただき入社。ドッグガーデン青森の立ち上げに大きくかかわり、3年後にはストアマネージャーとしてお店を任せられることに。
・ストアマネージャーになって2年後、Love aomori projectと出会う。なんとなく独断でやめてしまっていた精神薬。それでもいつまた自分ではない誰かになってしまうかもしれない。そんな不安をいつもどこかに抱えていた過ごした8年。そんな中たまたま参加したLove aomori projectの楽習会。人はどのようにして幸せに生きていくのかという情報に出会った。薬を一切処方しない精神科医ウィリアムグラッサー博士の「選択理論心理学」。そこには私がこれまで求めていたものへの答えがすべてあった。満たされないことに対して効果的ではないことばかりを選択してきたことにも気づく。自分で自分を満たすこと、幸せに生きることこそが責任だと学んだ。
・自分の将来を真剣に考え進む道を模索し続け、様々な学びの場に身を置きながら、自分自身の人生と向き合うようになった。「なんとなく」なったこのドッグトレーナーという職業。後になって気づいたことだが、記憶としては忘れていても、魂はちゃんと覚えていた。私はずっと家庭を失う子たち、お家のない子たちのことが気になってしかたなかった。それは人間の子どもも、犬たちも同じ。いつか目指した児童福祉司の仕事にはつくことができなかったけれど、今こうして動物たちの幸せな暮らしのサポートをすることができている。ドッグトレーナーの仕事は動物福祉なのです。家庭が必要な子たちが一人でも多く温かい家庭に迎え入れられるように。それが私の願いであり、預かりさん宅で両親を待ちながら「はやくお家に帰りたい。」と思っていた、幼い頃の私を癒すことにもつながっている。
・その気づきを得て、私の世界はどんどんと世界が広がっていった。より良い人生を生きるための、同じ学びの場で夫と出会い、結婚、妊娠、出産。産休に入ると同時に、もっと自由にチャレンジしてみたい!という気持から、フリーランスとして活動していこうと決意し、当時勤めていた会社のオーナーからも、惜しまれつつ「これまでの活動をもっと地域に広げていくためにも応援します」とうれしい言葉をいただき送り出していただいた。
・2016年独立。フリーランスのドッグトレーナーとしての活動が始まりました。それまで通り週の数日はドッグガーデン青森へ勤務しながら、個人の仕事も徐々に広がっていった。
・2019年8月、家族で弘前へ移住。翌年2020年1月弘前市田町に、「FULFILLドッグサロン」をオープン。
オープン以降地域の飼い主様、お隣秋田県からも多数ご利用いただき、お店を構えたことで、かねてから希望していた、ホテル預かりやトリミングなどのサービスも提供できるようになり、ますますお役に立っていけるよう日々勉強の日々。
・ドッグトレーナーとしてだけではなく、Love aomori projectリーダーズとしても、自身の経験や学びから、セルフコントロールやより良い人間関係に役立つ情報を伝えている。特に子育て中のママたちへの楽習会では、育児や旦那さんとのパートナーシップに悩むママたちが、自分で自分を満たしながら、少しでも大切なことに立ち戻れるようメッセージしている。